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国原譜

書店で見掛けた写真集。テーマごとに日本一の風景を…

 書店で見掛けた写真集。テーマごとに日本一の風景を選んで紹介する内容だったのだが、奈良県の取り上げ方に少々意外性があり、目を引いた。

 国内最古など歴史の長さで選ぶのが普通。ところが同書は、あえて「世界遺産の数が最も多い県」として古都の町並みを掲載していたのが面白い。

 法隆寺地域の仏教建造物、古都奈良の文化財、そして紀伊山地の霊場と参詣道―。確かに県には3件もの世界遺産があるのに、その物凄さを普段はあまり意識していなかったことに気付いた。

 県には国内随一の歴史があり、トップ級の質と量を誇る文化財がある。その魅力を世界遺産の制度が何より端的に表現し、うまく発信してくれる。

 例えば群馬県。民間のコンサルタント会社が実施する都道府県別の魅力度調査で毎年下位に低迷しているが、富岡製糸場の同遺産登録を前に、地元は既に観光ブームに沸き立っているという。

 それほど世界遺産が持つブランド力は強い。登録から年月を経た県内の各遺産も、新たに4件目を目指す飛鳥・藤原宮都とその関連資産群と併せ、改めてPRを考えたい。(松)

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