こうなることを望んだわけではないが、実際に起きてみると興奮を抑え切れない。夏の高校野球。県から甲子園へ45年ぶりの初陣校が出場する。

　とても凄い話だと思うが唐突で分かり難い。説明しよう。夏の甲子園に出場した経験がある県勢は5校。そのすべてが昨日までに県予選で敗れた。

　だから残る高校のうち、どこが優勝したとしても本大会に進む県代表校は必ず初陣になる。そして県から夏の甲子園に初出場を果たせば、第50回大会の智弁学園以来、45年ぶりの快挙となる。

　もちろん奈良大会はまだ準々決勝の途中。騒ぐには早すぎるが、県内の高校野球ファンにとっては、何だかじっとしていられないのが本音だろう。

　この間、甲子園を独占してきたのが私学2強の天理と智弁学園。そして古豪や名門と呼ばれる郡山と御所実、高田商の5校。高田なども県大会を制しているが和歌山勢に敗れ甲子園を逃した。

　連覇を狙う横綱相撲も見ごたえがあるが、波乱含みの混戦も興味が尽きない。今年で第95回を数える歴史ある大会。残された6校のうち最後にてっぺんを取るのは、どこだ。(松)