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国原譜

自動車のご当地ナンバーに「飛鳥」を申請…

 自動車のご当地ナンバーに「飛鳥」を申請する動きが橿原市や明日香村を中心に進んでいる。「富士山」など19ナンバーが交付されており、国土交通省が第二弾として募集した。

 実現すれば古代の都で登録された車のようで楽しい。認知度も抜群で、名称に異論はないだろう。問題は対象地域だ。

 国交省の基準では登録自動車数10万台をクリアしなければならない。橿原市などは近隣市町村にも参加を呼び掛けているが、反応は厳しいという。

 明日香村が以前、全国の「あすかさん」から命名のエピソードを募ったことがある。届いたのは205通。響きはもちろん、風景の美しさを挙げた人も多かった。飛鳥ナンバーはうらやまれるに違いない。

 ただ、住民の感覚はどうだろう。申請の動きを知らない人が多いばかりか、いたずらに範囲を広げれば飛鳥への愛着は当然ながら薄くなる。住民の意向調査では、新規登録車がすべて飛鳥ナンバーになることもきちんと説明する必要がある。

 歴史を秘めた美しい地名だけに、タイムリミットを意識し過ぎた美人の押し売りにならないよう、願いたい。(増)

 

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