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国原譜

中選挙区制で行われた最後の総選挙。あれは…

 中選挙区制で行われた最後の総選挙。あれは平成5年7月18日の投開票だった。県内では全域を舞台に8人が出馬、5議席を争う激戦となった。

 当時は折しも新党ブームの最中。県選挙区にも自民党から分かれた新生党や日本新党の候補がそろい、55体制を崩す歴史的な選挙結果を呼び込む。

 だが以来、国政は衆院選の小選挙区制導入とともに安定を欠き、政権交代が実現しても混迷は加速するばかり。目指した二大政党時代は早くも終わり、再び新党ブームに逆戻りのありさまだ。

 この間の政治改革は何だったのか。まさに「国政における失われた20年」などと自嘲してみても始まらない。成果の検証と反省が強く求められる。

 また臨時国会の最後に可決された0増5減案。実施が次回に持ち越されたのも大問題だが、区割りの調整では既にゲリマンダーまがいの話も聞かれ、小選挙区制の潜在的な弊害に思いが至る。

 政党が増えても、今なお投票先がないと嘆く無党派層は多い。昔は良かった―ではなく未来こそ良くしなければ。だからこそ選挙制度の抜本改革も再度、必要ではないか。(松)

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