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国原譜

華厳宗東大寺の大仏は冶承4(1180)…

 華厳宗東大寺の大仏は冶承4(1180)年と永禄10(1567)年の過去2回による兵火で焼失。その度に復興を果たして来た。ただ、台座の蓮弁だけは創建当時のままで、ここに華厳経の蓮華蔵世界が線描されている。

 蓮(はす)の花色は白、紅、爪紅(つまべに)、覆輪に分けられ、花弁は一重、八重、半八重がある。早朝から咲き始めて、日差しが強くなり始める10時ごろになると花は閉じてしまう。

 同宗現管長の北河原公敬・第220世東大寺別当は、自坊の中性院で蓮栽培を手がける。第200世別当を務めた祖父の公海長老が約40年前の7月7日朝早く逝った時、自身が植えた蓮が清楚に咲いていたのを見て、蓮作りを一念発起したのだという。

 北河原別当は著書『蓮は泥の中で育ちながら、泥に染まらない』(講談社刊)のあとがきの中で次のように記す。

 「人は小狡(こずる)い知恵で、根本を見ることなく済ませてしまえます。欲が根本を映す心の鏡を曇らせてしまうのです」と。

 国政をあずかる議員さんには、蓮の花の観賞と北河原別当の刊行本の読書をお薦めしたい。(寺)

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