注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

台風12号豪雨による県内の被災地が復興に…

 台風12号豪雨による県内の被災地が復興に向けて力強く歩み始めている。いくつかの明るいニュースがその兆しを伝えてくれるのがうれしい。

 後押しするように、荒井正吾知事が旗振り役となった国と奈良、和歌山、三重3県との合同対策会議が31日に大阪で開かれる。会議が被災地復興へ大きな弾みになると期待する。

 そして一方では、それぞれの被災地の地元市町村がどのような展望を描くのかも注目される。国や県任せではなく、地元の知恵と努力で将来を切り開きたい。

 「今日のやうに何事も上まかせの保護干渉を悦ぶ気風は、あまり感ずべき気風ではありませぬ」。これは100年ほど昔の、今は民俗学で知られる柳田国男の言葉だ。

 当初は農業・農政の官僚だった柳田は、町村(現在なら市町村か)が農業経済の研究に力を入れるべきだと指摘し「自治とは決して形式の名ではありませぬ」と戒めている。

 日露戦争直後のわが国は、柳田には「何事も上まかせの保護干渉」と見えていたのだろう。台風12号では林業被害なども深刻だ。上任せではない地元の知恵と力を結集しよう。(北)

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