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少し前に「選択と集中」ということを、企業や行政の…

 少し前に「選択と集中」ということを、企業や行政の取り組み方に関連してよく聞いた。何事も効果を上げるためには当然の視点と思えた。

 だが最近になって、その選択と集中がうまく効果を上げていないことが多いのではないかという指摘を耳にするようになった。原因は何か。それともこの視点そのものの問題か。

 一つ思いついたのは、課題(問題)の長期化だ。不透明感がいつまでも消えない経済状況のほか、東日本大震災、福島第1原発事故、台風12、15号豪雨災害などだ。

 身近なところに引き寄せて言えば、台風12号を襲った県南和地域の災害の復旧・復興だ。自然条件もあって、復旧・復興への道のりは長いと覚悟せねばならない。

 もう一つ、奈良市の6月定例議会における議長選挙をめぐる贈賄工作問題。根深い問題の一端は既に崩されたと言ってよく、全容解明と議会改革は難題ではなさそうにも見える。

 しかし、おそらく難しいのはこれから。選択と集中で「エイヤッ」と解決できると考えない方がいい。要は、根っこを絶対に手放さず、じっくりと追い詰めることだ。(北)

 

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