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国原譜

奈良と大阪、京都、神戸、大津の5商工会議…

 奈良と大阪、京都、神戸、大津の5商工会議所が観光振興のための新組織設立に向けて協議を進めているという。27日付本紙のこのニュースに注目。

 ポスト平城遷都1300年祭の事業として大きな柱の一つになる観光では広域連携的な取り組みが欠かせない。これは誰もが分かっていることだ。

 国が国として成り立つために大きな視点が必要なのと同様に、観光という分野は大きな視点からの歴史・文化的な流れの把握が大切だ。「点」ではなく「線と面」である。

 ただし、観光にはテーマ性も大事で、1300年祭後に控えているうちの一つは「古事記編さん1300年」、つまり平成24年をにらんだ展望が、わが県にとっては大きな課題。

 このテーマでは島根、鳥取、宮崎各県や北陸地方などともつながる。関西連携は必要だが、わが県がポスト1300年祭で見通す事業はもっと幅が広い。

 行政面での関西広域連合をめぐって、わが県に対する声高な訴えをする近隣の知事もいるようだ。それに揺るがず、5商議所の協議を進めて実のある観光事業連携となることを願う。(北)

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