注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

去年の夏から、ずっと気になっていることが…

 去年の夏から、ずっと気になっていることがある。小林文太君という小学5年生の行方のことだ。8月9日の兵庫県佐用町での豪雨被害で、死者行方不明者20人の中に含まれている。

 彼は避難時に兄のランドセルを持って逃げたが、濁流に流され、いまだに見つかっていない。ランドセルだけが、4月18日に15キロ下流で発見され、新たな悲しみを呼んだ。

 24時間の雨量が326.5ミリという観測史上最大の数字が残っている。佐用川の水位は8メートルを超えていたという。避難場所などをめぐり議論を呼んだ。

 県が大雨などによる土砂災害に対する対策基本方針を策定した。危険度の高い「警戒区域」を定め、関係機関へ周知し、情報伝達体制の強化、地域ごとの避難計画策定の支援などを図るという。

 夜間に急激な風雨に襲われた時、いかに安全な方法で避難するか。最後はやはり地域住民の連係協力がモノを言うのではないか。

 地域の危険個所を事前に知っていれば安全な避難ルートの確保にも結びつく。「情報」をいかに早く住民に知らせ、適切に誘導するのか。佐用から学ぶことは多い。(恵)

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