平城遷都1300年でにぎわう奈良県だが、一方で島根県もNHKの朝のドラマ「ゲゲゲの女房」や、明日から公開の映画「RAILWAYS(レイルウェイズ)」などで注目を浴びている。

　昨日付の紙面では、先日その島根から来た神楽団による石上神宮での石見(いわみ)神楽奉納公演の様子が特集されていた。「八咫大蛇(やたのおろち)」の題で、須佐之男命(すさのおのみこと)が大蛇を退治するおなじみの演目だった。

　神話の時代から、国づくりにおいて大和とも関係の深い出雲石見地方であるだけに、地道な交流の継続を望みたい。

　ところで「県外、5月末までの決着…」など、多弁をろうして期待を持たせるような鳩山首相の言葉に振り回された沖縄県民の怒りと落胆ぶりには同情を禁じえない。

　県内では逆に田尻氏の政治とカネの問題など、説明責任が果たされない沈黙が続く。このまま世間が忘れるのを待つというのだろうか。

　「事業仕分け」に使われた時の「太刀」さばきは滅法鋭かった。だが、身内の不祥事の時には「なまくら」に見えてしまうのは気のせいか。(恵)