「ほほえみの国」といわれるタイが揺れている。政府軍と反政府派のデモ隊が銃器も使用しての“内戦状態”になった。収拾に向かえばいいが。

　詳しいことが分からないし、外国から余計なことを言うべきでもないだろう。ただし、そうは言っても同じアジア地域に暮らす者として目をそむけるわけにはいかない。

　折しもASEAN(東南アジア諸国連合)の第8回次官級交通政策会合が18日に奈良市内で開かれ、19日には一行が平城遷都1300年祭の主会場などを視察した。

　タイからの参加者は自国のことが気になってしかたがなかったに違いない。今にして、こういう機会にタイをはじめASEAN諸国の方々と話せたらよかったと思う。

　これからタイの情勢がどうなっていくのかは分からない。ただ、平城遷都1300年を踏まえて、わが奈良県民は東アジア、そして東南アジアへも視野をさらに広げたい。

　国家とは何か、戦争とは何か、軍事とは何か。あれも変更、これも変更が目につく民主党はますます頼りなくなっており、つい地域がもっと頑張らねば、と気負ってしまう。(北)