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築造時、墳丘に葺石? - 周濠から多量に出土【ノムギ古墳】

2010年3月16日 奈良新聞

墳丘の葺石が転落したとみられる石=15日、天理市佐保庄町のノムギ古墳

 大和(おおやまと)古墳群に位置する天理市佐保庄町の前方後方墳・ノムギ古墳(全長約63メートル、3世紀後半から末)で、周濠(ごう)から墳丘すその葺石(ふきいし)が転落したとみられる石が見つかり、天理市教育委員会が15日、発表した。これまで葺石は確認されていなかったが、築造時の墳丘には存在した可能性が高まった。出現期古墳の墳丘形成を考える研究材料になりそうだ。

 2月中旬から後方部墳丘の南側約68平方メートルを学術調査。過去の調査で墳丘東側に見つかった周濠の延長部が南側でも確認された。

 周濠は幅約12メートル、最深部の深さ約50センチで、現状の地形に沿って西側へ傾斜し徐々に深くなっていた。中央部や墳丘すそ付近で多量の拳大から人頭大(10~30センチくらい)の花こう岩が出土。周囲の傾斜や堆積状況などから、墳丘すその葺石が転落したと推定される。

 古墳の葺石には墳丘の外観を飾る視覚的効果や護岸などの目的があったとされる。大和古墳群では中山大塚古墳や西殿塚古墳といった大型前方後円墳のほか、同じ前方後方墳で時期がやや新しい下池山古墳などで葺石が確認されている。

 ノムギ古墳は前方後円墳や前方後方墳など30基近くが点在する大和古墳群の北端に位置。従来は4世紀後半の前方後円墳とされてきたが、平成15年の県立橿原考古学研究所の調査により、同古墳群最古級の前方後方墳であることが分かった。

 調査を担当した同市教委文化財課の青木勘時係長は「高い墳丘を持ち周濠を巡らした出現期の大型前方後円墳と同様に、葺石があった可能性を確認できたことは成果」としている。現地説明会の予定はない。

◆石野博信・香芝市立二上山博物館長(考古学)の話◆

 同じ3世紀でも、纒向石塚古墳などのように葺石がない古墳もある。前方後円墳と前方後方墳の違いも含め、墳丘の作り方の差異にどんな意味があるのか、初期ヤマト政権の構造を考える上で重要になる。

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