2日連続で気温が急上昇し、昨日は奈良市内の気温が23.9度までハネ上がった。昭和29年の観測以来、2月の最高気温としては同62年2月11日の22.9度という記録を塗り変えて歴代1位となった。

　先週末に外出先で、梅の木にとまるウグイス色の鳥と、水辺で珍しいカワセミを見かけたことを思い出した。季節の移り変わりを小動物たちは先取りして教えてくれているのかもしれない。

　ちなみに今まで歴代1位の記録があった昭和62年は、3月31日に国鉄奈良駅で最終列車が見送られ、翌日JR西日本が誕生した年だった。

　そんな陽気の中で24日、全国の現職市町村長の中で10期目を務める最多選の1人、野迫川村の高田幸篤村長(81)が6月19日の任期満了限りでの引退を表明した。

　「健康面に何の問題もなく、仕事に影響を及ぼすこともない」としながらも、将来的に健康面が不安定となって迷惑をかけてはならないという信念からの判断のようだ。

　多選批判はあろうが、並みの力量では10期も務められない。過疎の村を永年引っ張ってきた「機関車」の余力を残した勇退に見える。(恵)