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国原譜

葉をすっかり落とした桜並木の佐保川堤を歩…

 葉をすっかり落とした桜並木の佐保川堤を歩いた。木々は身をすくめるように、よろいのような外皮で守られたつぼみをつけていた。

 季語に「枯木(かれき)」がある。木々は枯れ果てたように見えるが、冬至を過ぎてからは日一日と明るくなり、桜並木は春へ向けて再生への準備という印象だ。

 それでも墨絵のように色彩の少ない景色。サザンカの赤い花やスイセンの白い花がわずかに彩りを添える。家々の庭にはナンテンの実と葉が赤く染まる。赤い実がびっしりついたマンリョウの小木や、ハボタンの鉢を飾る家もあり正月を迎える雰囲気も。

 商店街ではクリスマスセールが終わり迎春の飾り付けが始まった。花店にはハボタン、松の枝、センリョウ、もちの花などが所狭しと並ぶ。800屋の店頭でもしめ縄飾りが並び、眺めるだけでも迎春気分になった。

 この一年を振り返れば、良いことはなかったような気がする。世界不況に入って1年4カ月。関西では“二番底”が心配され、来春の学卒者の就職率の見通しも厳しい。

 もっと福を呼び込むために、心を込めた迎春準備が必要だ。(水)

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