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国原譜

自然災害の威力、怖さを思い知らされた阪神…

 自然災害の威力、怖さを思い知らされた阪神大震災。あれから17年がたち、今あらためて身近な防災を見直す。教訓は十分生かされているのか。

 昨年3月に起きた東日本大震災では、原発事故も含め後手に回った対応の言い訳の中で、想定外という言葉が繰り返され、被災者の怒りを買った。

 近代的な神戸の街を一瞬で破壊した大地震。その光景は多くの人の目に想像を超える惨状と映ったが、だからこそ防災担当者は、想定以上の事態が起き得ることを学び、備える必要があった。

 もちろんハード整備に限界はある。だが本当に空前の出来事だったのか。過去の記録や科学的な予見を活用できていなかったなら、それは人災だ。

 古く日本書紀にも大地震の様子が記されている。国内どこででも起こりる地震や豪雨禍。郷土を守り暮らしていくためには、さまざまな経験を踏まえて必要な対策を積み重ねていくしかない。

 大災害で何が起きたのか。科学的な分析だけでなく行政対応の検証も徹底して行うべき。そして犠牲の代価として、正確な記録と生々しい記憶を次代に送り継いでいきたい。(松)

 

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