注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

厳しい経済情勢のなかで、2年連続増の新年…

 厳しい経済情勢のなかで、2年連続増の新年度県予算が発表された。荒井正吾知事にとって走り続けた1期目の集大成ともいえる意欲がうかがえる。

 「不安はあるが、国と地方は運命共同体」と会見で語ったように、その通りだ。論議が盛んな道州制や関西広域連合にも慎重な姿勢をみせている。

 県民の暮らしが、関西という枠組みで決まることの危険がある。言葉の上では、道州制の考えは正論でも、関西の企業が本社を東京に転出し、東京の1人勝ちという現実がある。

 明治期に一時、堺県となり大阪府に合併された。そして先人たちにより、奈良県再設置運動が繰り返され、ようやく奈良県の「独立」を勝ち得た歴史がある。

 第1回県議会が東大寺大仏殿回廊で開かれている。今年の12月県議会がちょうど300回になるといい、これを記念して、大仏殿回廊での開会が予定されているという。

 いずれにしても、地方には独自の歴史と文化がある。中央の視点からのみでは、生きた人間の暮らしは見えない。生活が便利だけでなく、地域を愛する気持ちは伝えていかねばなるまい。(治)

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