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大和古寺お参り日記【40】 - 安倍文殊院(下)

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安倍晴明を祭る金閣浮御堂。夜空には月と星が光っていた

 阿倍氏の氏寺として栄えた安倍文殊院には、境内に二つの古墳がある。西古墳(7世紀後半)は国の特別史跡に指定され、現在は弘法大師作と伝わる願掛け不動を祭る。

 

 入り口が低くなった天井に気をつけて中に入るとひんやりと空気が変わったのを感じた。ブロック状の石材が目地をそろえて丁寧に積み上げられ、被葬者は安倍文殊院を創建した阿倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ=阿倍内麻呂)とする説がある。石材は表面も滑らかで、「阿倍氏の一族に強い力があったことが、高い技術力から分かります」と植田悠應副住職。

境内の西古墳

 

 小説や映画で有名な平安時代の陰陽師(おんみょうじ)、安倍晴明はこの辺りで生まれたとの説がある。「日本の占いの祖」といわれる晴明は、この地で天体観測を行い、星を見て陰陽道の修行をしたのだという。青年期に京に出て朝廷に仕え、陰陽師として活躍した晴明は、文殊菩薩の化身とされた。

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