興福寺、春日大社で「薪御能」 厳かな舞、3年ぶり
野外能の起源とされる伝統行事「薪御能(たきぎおのう)」が20日、奈良市の興福寺と春日大社であった。コロナ禍の影響で3年ぶりの公開開催で、観客はかがり火がたかれた幽玄な世界に浸った。
興福寺南大門跡では午後5時半、興福寺衆徒(僧兵)による「舞台あらため・外僉義(げのせんぎ)」で幕が開けた。
金春流能「葛城」が演じられたのち、僧兵がかがり火に点火。闇夜に炎がゆらめく中、大蔵流狂言「飛越(とびこえ)」に続き、金剛流能楽師の金剛永謹さんらが金剛流能「鵜飼(うかい)」を厳かに舞った。
きょう21日は午後1時半から春日大社直会殿で「御社上(みやしろあがり)の儀」、午後5時半から興福寺南大門跡で「南大門の儀」がある。雨天の場合、「南大門の儀」は県文化会館に会場が変更される。当日協賛券は5500円。