【速報】富雄丸山古墳 埴輪の使い分け初確認
国内最大の円墳、奈良市丸山1丁目の富雄丸山古墳(直径109㍍、4世紀後半)で、墳丘の1段目と2段目の平坦面ごとに使用する埴輪(はにわ)を使い分けていたことが分かった。発掘調査した同市教育委員会埋蔵文化財調査センターが3日、発表した。センターは「1・2段目で異なる埴輪の使い分けが確認された古墳は初めてで、重要な成果」としている。
墳丘の1段目は円筒埴輪が並んでいたのに対し、2段目は側面にヒレの付いた鰭付(ひれつき)円筒埴輪が樹立していたことを確認した。
墳丘南東側では、囲形(かこいがた)埴輪の内側に家形埴輪を配置した珍しい埴輪も出土。同様の事例では最古のもので、家形埴輪の内部には仕切りがあり特殊な構造だという。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一般向けの現地説明会はない。
(詳報は4日付の奈良新聞で掲載。同日朝に奈良新聞デジタルでも配信する)