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地域の教育をはぐくむ女性たち ~子育てと仕事を両立する学研の先生~

地域教育の未来をはぐくむ仕事

国勢調査により奈良県の35〜39歳の女性の就業率は、全国で一番の伸び率を誇ることはご存知でしょうか?

 

奈良県の女性は結婚や出産で仕事を辞めて、主婦になる割合が約8割、全国屈指の「教育県」と言われている通り、子育てに熱心な女性がとても多いことも特徴です。また、自治会長の割合、地域ボランティア活動をする女性の割合も全国平均に比べて高いなど、地域への思いも強いことがわかりました。

 

ブランクを乗り越えセカンドキャリアをめざし、子育てと仕事を両立して、地域に貢献できる仕事をしたい。

 

そのような思いのある女性に向けて、奈良新聞社では「子育てと仕事の両立」「地域に貢献できる仕事」にスポットをあて、記事企画を立案しました。

 

そして、奈良県全域に約160の「学研教室」を展開する学研奈良事務局にご協力いただき、地域教育に貢献しながら、子育ても両立されている「学研の先生」たちに取材をさせていただきました。

 

 

地域で女性が活躍する、地域教育の未来を育む仕事の一つとして、ぜひご参考にご覧ください。

(こちらの記事は10月に奈良新聞社セミナールームで実施された鼎談の内容をまとめたものです。)

 

 

学研の先生になって

 

ーー学研の先生になろうと思ったきっかけ、その時の思いなどをお聞かせください

 

 

 

池田晃代先生 大和郡山市の小泉教室を運営

学研のせんせい歴20年( 2020年10月時点)

元小学校教師で出産を期に退職。23年前にご主人が急逝し、再び教育の仕事へ。

受験塾を経て学研の先生に。息子2人は成人。

 

池田先生の教室の様子

 


池田先生

学研の先生になるための説明会チラシを見たことがきっかけです。ただ、その説明会には私の都合で参加できなくて、事務局へ電話で相談したところ、個別で説明をしていただけることになりました。

事務局の方には、学研創始者の理念や、子どもたちの心を豊かに育む考え方を丁寧に説明していただきました。

 

その考え方が、子どもに関わる仕事をしたい! と思っていた私の思いとピッタリで、私自身、子ども時代に『科学』『学習』(学研教育出版が発行、現在は休刊)の学習雑誌を購読していて学研へ馴染みがあったこと、小学校教師の経験もいかせると思って、学研の先生になろうと決めました。

 

 

 

山口栄里香先生 生駒市の白庭台駅前・西白庭台・あすか野教室を運営

学研のせんせい歴6年( 2020年10月時点)

子育てと仕事の両立の時間、元塾講師の経験をいかすために学研の先生へ。

子どもは小学校6年生と4年生と3歳。

 

山口先生の教室の様子 ※撮影は2019年

 


山口先生

私は、学研教室の先生をしている幼稚園のママ友が「学研教室の引き継ぎをしてくれる人を探してるのでどう?」と声をかけてくれたことがきっかけです。 

 

自分の子どもの勉強を見てやれる、塾講師の経験もいかせると思いました。

 

子どももまだ幼く、フルタイムでは働けなかったので、週2日の数時間で働けると聞いていたので、それならば挑戦してみようと思い、学研事務局へ詳しいお話を伺いに行きました。

 

きっかけをくれたママ友とも、学研教室の運営について様々な情報交換など、子ども以上に仲良くしています。学研をきっかけに良い出会いがあって良かったと思います。

 

 

 

森嶋知美先生 広陵西(北葛城郡広陵町)・かさぬい教室(磯城郡田原本町)を運営。

学研のせんせい歴1ヵ月( 2020年10月時点)

パートの仕事から、心機一転し先生へ。 

子どもは中学3年生と小学校4年生。

 

森嶋先生が運営する広陵西教室

 


森嶋先生

パートの仕事がコロナで激減したとき、子どもに関わる新しい仕事ができたらと思い、ネットで情報収集していたところ、学研の先生の募集を見つけ資料請求をしてみたことがきっかけです。

子どもに関わる仕事をしたいと強く思ったのは、コロナの影響で学童保育がお休みになり、困っていた友人のお子様をお預かりしたことでした。その子と楽しく過ごすなか、コロナで日常生活が二転三転する子どもたちの現状を身近で知り、子どもたちがかわいそうだと感じました。

 

もともと幼稚園教諭の免許を持っていたこともあり、これも役立てることができると思い、学研の先生になろうと思いました。

 

 

ーー新型コロナウイルスの影響が、新しい一歩になった訳ですね。逆境をチャンスに変える、とても勇気をもらえると感じます。

 

 

 

学研の先生になって変わったこと

 

ーー学研のせんせいになって変わったこと、家事や子育てとの両立など、どのような変化が生まれたのでしょうか?

 

 


山口先生

大きな変化は、日々、責任感を持って生活するようになったことです。振り返ると、学研の先生になる前は、自分の子どものことだけが全てになっていたと感じます。

もちろん自分の子どもをしっかり見ることは大切です。でも、多くの子どもたちと触れあうことで、自分自身の行動や発言に責任を持てるようになりました。

 

自宅でも教室を運営していますので、ゴミ出しのときや、スーパーでの買い物など、日常生活で保護者にお会いする場面もたくさんあります。

 

自分の行動や発言に責任を持たなくちゃいけない、中途半端なことはできないと思うようになりましたね。

 

 


山口先生

小学校6年生と4年生の私の子どもにも変化がありました。学研教室のハロウィンやクリスマス会などの行事は、どうしても人手が足りなくなります。

 

そんな時に、よくお手伝いを頼んでいて、最初は嫌々だったのが「自分がやらなくちゃ」と変わって、「ママ、早くこれをやらなきゃ!」と言ってくれるまでに成長してくれました。

 

ただ、授業参観のときなどは、教室に通う子どもたちの保護者の方々とつい話し込んでしまうと「どうせママが来ても僕を見ないで、しゃべってるだけやろ」と叱られたこともありました(笑)

 

2人にとって、自宅に教室があること、母親の目が他の子どもに行くことは、良いことばかりではないかもしれません。

 

でも、私が他の子どもたちを教える姿や、悩む姿を身近で見てくれることで、子どもたち自身も見聞を広め、自分自身の行動や発言に責任を持てるように成長してくれるのではと感じています。

 

 

ーーお母さんが働いている姿を子どもに見せることができるのも、この仕事の魅力かもしれません。森嶋先生はいかがでしょうか?

 

 


森嶋先生

私はパートで働いていた頃は9時から5時まで、ほぼ一日仕事で、終わってからバタバタと買い物に行く、余裕のない日々でした。

今は午前中に前日の仕事の残りをし、早めに買い物に行って、夕飯の下準備をしてから職場に行きます。学研の先生の仕事をしてから、日々の段取りが良くなりました。

 

また、良い意味で私自身、子離れができたと感じます。小学校4年生の娘に「自転車でお友達の家に行きたい」とせがまれたとき、平日は学童保育に通わせていたので、お友達の家に遊びに行く時間はなかったのですが、土日に遊びに行く時は心配で、私も自転車で付いて行くこともありました。

 

学研の仕事を始めてから、どうしても学童の終わりの時間に娘を迎えに行けないことが多く、私の休みの日以外には学童へは通わなくなりました。

 

 


森嶋先生

娘は自由な時間が増え、友達と遊ぶ約束もするようになりました。自転車に乗って遊びに行ける許可を出してから、自立心が芽生えたようで「帰る時間が分からないから腕時計を買ってほしい」 とも言われました。

ありがたいことに、夫の実家が自宅の近くにあるので、いつも学校から自宅へ帰って遊びに行き、夫の実家で私の帰りを待ってくれています。

 

娘は、学校から帰ってきたら自分で実家のおばあちゃんに「今日は○○ちゃんと遊ぶから、何時ごろにおばあちゃんのお家に行くからね」と電話して出掛けていました。

 

これは私が教えていなかったことで、娘の成長を見てすごく驚きました。お互いの自立のために良かったなと思っています。

 

 

ーー上手く時間を使えるという点も、この仕事の良いところのように感じます。先生歴が一番長い池田先生はいかがでしょうか?

 

 


池田先生

山口先生も森嶋先生もすごく頑張っておられて、私も学研の先生と子育てを両立していた頃を懐かしく思います。

 

私が学研の先生をはじめた頃は、息子が中学1年生と高校1年生で、ある程度は育児の手が離れた年齢でした。2人はクラブ活動もはじめていましたし、私の帰りも遅くなったりで、夕飯を3人で一緒に食べられないという辛い時期もありました。

 

私も段取りを考えて生活にメリハリをつけ、夕飯を用意して冷蔵庫にメモ書きなどを残していた頃を思い出します。

 

自分の子育てのときは、目の前の結果に一喜一憂することが多かったのですが、学研の先生を長くさせていただいて思う事は、子どもの成長は一人ひとり違うということです。

 

少し前まではできなかったことが、いつの間にかできているなど、驚きながら私自身も学ばせてもらっています。

 

池田先生の小泉教室の授業風景 ※撮影は2019年

 


池田先生

子育てで悩む息子たちへも「今はできなくても、いずれできるようになるから焦らなくても大丈夫」と、伝えることができる、そのように私も変われたことも、学研の先生で良かったと感じる点ですね。

 

 

学研の先生に挑戦するときに抱いた気持ち

 

ーー学研の先生になるとき、最初の一歩を踏み出すとき、どのような気持ちだったのでしょうか?

 

 

 


山口先生

学研の先生のほとんどに当てはまることですが、「生徒が集まってくれるかどうか」が、一番大きな不安だと思います。

ゼロからのスタートはもちろん、教室を引き継ぐ場合も、自分が先生になったら生徒が離れてしまうかもしれないという不安があります。

 

保護者の方もご年齢が上の方や、それこそ教育に携わる方もいらっしゃいますが、「学研の先生は教育のプロ」として接して下さる保護者がほとんどです。プロとしての自覚や言動が、自分にできるだろうか、そんな不安もあります。

 


森嶋先生

私は20名以上の生徒がいる2教室を引き継がせていただきましたが、以前の先生のように、生徒や保護者の方々から信用していただけるだろうか、ととても心配でした。

 


池田先生

私は教育の仕事を探すとき、小学校教師からのブランクがありましたので、どうしよう、という気持ちでしたね。

ただ、迷っているということは、どこかで挑戦したいという思いがあるのだと思います。そして、一度行動すれば、新しい出会いにつながります。

 

私は教育の現場に復帰してすぐ、学習塾の先生をしていましたが、「受験だけのための学習」が方針の塾でした。自分のめざしていた教育とは違うと感じ、新しい道を探して学研の先生と出会うことができました。

 

 


池田先生

山口先生、森嶋先生もおっしゃったように、私も含め、学研の先生の皆様の根底には「子どもが好き」「子どもに関わる仕事がしたい」「子どものために何かをしてあげたい」といった気持ちがあります。そのような気持ちを持ちながらも迷っている方は、ぜひ挑戦してほしいと思いますね。

 

 

ーー「迷うということは、挑戦したい気持ちがある」、迷っている人に勇気を与えてくれる言葉ですね。

 

 

学研のサポートについて

 

ーー先生方の不安を解消するために、学研からはどのようなサポートがあったのでしょうか?

 

 


森嶋先生

自宅にいながら研修ができることが、すごく助かりました。面談研修の仕方なども動画で何度も確認できます。研修では聞いて分かっていたつもりでも、後で不安になるときがあります。

そのときに動画やテキストを見て復習もでき、自分のペースで進められました。すごく嬉しいサポートですね。

 

通常の研修のイメージは、何度も電車に乗り研修会場に向かいますが、その回数も数回程度、あとは自宅で研修を受けられて、直前の10分前まで家事などにも時間を割くことができて助かりました。

 

引き継ぎ教室の見学も、事務局の方に同行していただくのですが、私が疑問に思って質問したことにすぐに答えてくれます。

 

細かい質問にも、電話やメールで細かく親切にサポートしてくれました。だから教室を引き継ぐまでのスピードがすごく早かったですね。こんなに早く動いてくれるのであれば、それに応えたいと思えるほどでした。

 

 


森嶋先生

引き継ぐための研修期間中に「引き継いでくれる先生を探している教室が、もう一つあるのでどうでしょうか?」と事務局からご連絡いただきました。

当初の教室の準備をそのまま反映させれば、同時進行ができると思いましたし、もう一つの教室は自宅からも近い距離で、当初の教室と比べると管理のしやすい小規模の教室だったので、これもご縁だと思い、引き受けることにしました。

 

その時も、サポートや相談もしてくれたので、すごく助かりました。

 


山口先生

そのご判断をされた森嶋先生はすごく頼もしいですね!

私の場合は、他の教室の先生と、横の繋がりができるサポートですね。

学研では自由に参加できる先生用のゼミが定期的に開かれていて、そこで他の教室の先生と交流できます。新しい先生や、経験豊富な先生方と交流でき、様々な意見交換ができることが、とても参考になっています。

 


池田先生

私は森嶋先生、山口先生とは逆の、教室を別の先生に引き継いでいただくときのサポートが嬉しかったです。

以前は2つの教室を運営していたのですが、親の介護が重なったこともあり、どうしても2つの教室運営は無理だと感じました。

 

そのとき、事務局の方が円滑に引き継ぐために細かくサポートをしてくれました。自分が無理だと思ったら、自分のペースで働ける環境を尊重してもらえて、引き継ぐという選択肢も認めてもらえます。

 

子ども一人ひとりを相手にする教育の仕事に、心の余裕を持って取り組めるのはすごく大事なことなので、とても良いサポートだと思いますね。

 

 

ーー自分の環境にあわせてできる限りサポートしてもらえる、今の時代に特に求められているサポートのように感じますね

 

 

学研の先生のやりがい

 

ーー学研の先生をしていて、良かったなと思うことや、やりがいについてお聞かせください

 

 


池田先生

学研教室は最長で9年や10年という長い間、子どもたちを見守ることができるところです。

何度も子育てに近い気持ちが味わえる、お母さんと一緒に子育てに関われることは、とてもやりがいがあります。

 

今の子どもは・・・とよく言われますが、子どもの芯となる部分は、昔の子どもたちと変わらないと思いますね。

 

教室の子どもたちとコロナで会えない時期が約一ヶ月以上あり、みんなのお家のポストに教材を入れに行って、チラッと姿を見るぐらいしかできなくて、悲しい気持ちになりました。この仕事が大好きなんだなぁ、と再確認できました。

 

子どもは短い期間で驚くほど成長します。言葉遣いも小学校5・6年生になるとちゃんと敬語ができていたり・・・、20年も先生をしていると、昔の子どもたちは、もう立派な社会人になっています。

 

地元で教室をしていると、教室の卒業生たちと交流できる機会もあり、教室では勉強が苦手だった子が、難関大学に合格したり一流企業へ就職するなどの、卒業生たちや保護者の方々からお知らせをいただくことがあります。そのようなときも、本当に嬉しく思いますね。

 

 


森嶋先生

まだ先生になって間もないですが、子どもにあった良い教育法を探しだして、成長を見守れることにやりがいを感じます。

教室引き継ぎ研修で、その教室のサポートを7月から約一ヶ月間させていただいたとき、漢字のなぞりが嫌だと言う子がたくさんいました。

 

なぞることは漢字を覚えることに役立つので、私はたくさんの色のペンを用意してなぞらせてみようと思い付きました。画数が覚えられるし、いずれ鉛筆でなぞるようになってくれると思い、もちろん事前に保護者にも相談して挑戦してみようとなって、実際に教室にペンを置いて、「好きな色で漢字をなぞってみよう」と言うと、みんな驚きましたね。

 

「黒じゃなくて良いの?」「消しゴムで消せなくて良いの?」と質問されました。「ぜんぜん気にしなくていいよ、好きに書いて!」と言うと、みんな楽しみながら漢字をなぞるようになってくれました。

 

森嶋先生が運営する、かさぬい教室の学習の様子

 


森嶋先生

漢字のなぞりが特に嫌いだった小学3年生の女の子は、漢字の一画一画の色を変えてなぞってくれて、それを写真でお母さんに送ったら、お母さんはとても喜んでくれました。

その子も、私がその子の頑張っている姿をお母さんに伝えているとわかっていたようで、苦手な宿題も頑張るようになってくれました。今では漢字のなぞりも鉛筆でしてくれるし、テストで満点をとれるまでに成長してくれました。

 

このような子どもの変化が見えた時がすごく嬉しくて、これからそういう経験をたくさんできると思うと、とても楽しい仕事だと思います。

 


山口先生

私も池田先生と森嶋先生と同じで、先生として子どもの変化に気付き、成長を見られることは、本当にやりがいがあると思います。

それ以外のやりがいをあげると、先生は基本的に単独で教室を運営するので、自分で決断して行動するというところです。

 

添削をして、間違った問題だけを教えれば良い、それだけならば運営も楽だと思います。でも学研には、子どもたちには人間としても立派に成長してほしいという思いがありますので、先生には一人ひとりにしっかりと向き合う力が求められます。

 

 


山口先生

生徒との接し方や成績の上げ方などの悩みも、もちろん出てきますが、先ほど話した先生同士の交流時などに、自分と似た境遇の先生方とコミュニケーションがとれて悩みを共有できます。

池田先生のような経験豊富な先生にアドバイスをいただけると安心します。皆さん、たくさん引き出しを持っておられるので、とても勉強になります。

 

森嶋先生のように頑張っている先生を見ると、自分も頑張ろうと励みになり、やりがいにもつながりますね。

 

 

ーー先生たちの子どもたちを思う気持ち、その思いがやりがいにつながっていくのですね

 

 

子どもたちの教育について

 

ーー先生たちは地域の教育に深く関わっておられますが、具体的にどのような教育をされているのでしょうか?

 

 


池田先生

焦らず、褒めて欲張らず、ゆっくりじっくり丁寧に、繰り返し継続することによって、学習能力と人間力を身に付けていくことを心がけています。

本当に昔からある理念ですが、今の時代でも当てはまると思います。また、学習だけでなく、人格形成のための子育てや、自分自身のベースで考えて、理解する喜びを伝えていく、学研にはそのような理念があります。

 

そのため、私の教室では、挨拶や姿勢、鉛筆の持ち方まで、本当に細かいこともたくさん指導しています。

 

私の感覚が古くて、うるさいおばさんと思われているかもしれませんが、出会った大人として子どもたちには学習だけではなく、そのような一般常識もしっかり指導できるよう心掛けています。

 

 

 

ーーなるほど、一般常識も指導する・・・学校や家庭でも教えることだと思いますが、学べていない子どもも増えているのでしょうか?

 

 


池田先生

そうですね。「先生、姿勢って何?」と言われた時は、愕然としました。

今の学校では、なかなか注意されないことも多いのかなと思います。

 


山口先生

そういうこと、ありますね。姿勢は勉強にも大事なことなので、背筋を伸ばしてと言っても「背筋」自体が体のどの部分にあたるかも、知らない子もいました。

もちろん、学校や担任の先生によって違うので、できている子もいます。傾向として、小学校1年生の頃は色々と注意されるようでしっかりできている子も多いのですが、小学2・3年生頃の方が、姿勢が崩れている子が多いです。1年生を過ぎると、あまり注意されないようです。

 

私も教室の生徒たちには、姿勢や挨拶はもちろん、子どもたち同士の会話であまりにもひどいことを言っていれば注意します。なかには、問題プリントを投げて提出する子がいたり・・・、そのような場合にも、なぜ悪いことなのかしっかり指導します。

 

山口先生の教室の様子 ※撮影は2019年

 


池田先生

また、教室選びをされる保護者の方々は、色々な視点で教室を選ばれますが、私が自信を持って言えることは教材です。

学研は文部科学省が示す学習指導要領に沿って、定期的に教材を作り直していきます。教材を作成している会社の学研だからこそできることだと思います。

 

 

ーー教材も学研の先生が指導するうえで重要なものですね

 

 


山口先生

教材一つを選ぶにも、その子の学年や年齢といった型にとらわれず、一人ひとりにあわせて準備しています。

その子が理解できていないなら前に戻り、理解できているなら次の教材へ進む、といったように細かな教材の進め方一つでも、学研の先生の役割は大きいと思います。

 

また、学研の教材は言葉で書かれた問題や文章題が多く、それこそ、しっかり問題を読み理解していないと答えられないので、子どもの学力向上に必要な読解力も鍛えられていきます。

 

例えば、算数の問題の場合は「10=4と□ □に入る数字は?」といった問題です。

 

実は計算の得意な子ほど、□に14と記入してしまいます。10と4をプラスしてしまう。□は6が答えですが、計算の速さを重視する学習だと、「=」「と」の意味の違いをしっかり理解できないまま進んでしまいます。

 

小学校に入る前から、問題の意味をしっかり理解できていると、入学後の成長も早くなります。問題をしっかり読もうと自分自身で思えるようになり、読解力が身につき、たとえ問題が難しくなったとしても、しっかりと解けるようになります。

 

 


山口先生

たくさん解けるようになると勉強が楽しくなって、もっと頑張ろうと成長してくれます。学研の教材は、ただの計算ドリルではない、考えられた教材なのでその点も良いと思います。

今、その子に必要な学習をしていく、大変ではありますが、子どもたちの成長を支えられるので、とても素晴らしいことに関われているな、と感じます。

 


森嶋先生

私は学習には段階があると思っていて、小学校の問題ができるようになり、中学・高校・大学受験に至ると考えています。

大学受験に出題される問題だけを学習する教育法もありますが、私は大学受験に出題されない問題も学ぶべきだと思います。なぜなら学校には、その子どもの学校生活の指標をあらわす内申点があります。

 

 


森嶋先生

例え受験には出題されない問題でも、学校の定期試験には出題されます。それを捨ててしまうと、内申点が下がってしまいます。

また、その子の学ぶ楽しさを受験のせいで奪ってしまうことも良くないと感じます。学研では内申点にも繋がる教育も重要に考えていますので、私自身も共感しています。

 

 

ーー素直で成長のはやい子どもたちだからこそ、私たち大人がしっかりと導かなくてはいけない、そう改めて感じます

 

 

学研の先生と地域との関わり

 

ーー最後に、学研の先生の地域との関わり方、地域貢献についてお話を伺いたいです

 

 


山口先生

子どもたちが将来、社会の中で役に立つ人間になれるよう、育てていければと思います。

「勉強ができるから好き勝手にして良いんだ」と思いこんでいる子には、その子が社会に出て上手に生きていけるように教育する必要があります。

 

例え勉強が苦手な子でも、勉強以外のことで社会の役に立てば良くて、その子の得意なことや良い部分を伸ばしてあげたい。一人ひとりにあったペースで勉強を進め、社会で役立つ人間を育てていくことが、結果的に地域貢献に繋がるのかな、と思います。

 

今はコロナの影響で実施できませんが、例年は教室の子どもたちで季節のイベントなども実施していて、私が運営する3教室は近い地域にあるので、今後はその子どもたち同士が交流できるイベントなどもできたらと思います。

 

出会いが広がりつながることは、子どもたちが将来、中学校や高校に進学したときに学研が接点になって、良いことにつながると感じています。

 

山口先生の教室のクリスマス会の様子 ※撮影は2019年

 


山口先生

これは難しいところなのですが、地域の方々を巻き込むイベントなど、学研教室の先生として活動をすると、多くの方に営業的と受け取られてしまうことですね。

いつか、地域の方々と教室の垣根をこえたイベントなどができたらと思っています。

 

実は地域の夏祭りに学研教室で出店しようという話になって、去年から自治会の方々と準備を進めていたのですが、コロナの影響で今年はなくなってしまいました。

 

とても残念ですが、このような地域のお祭りなどで、子どもたちがつながり、みんなで楽しんでもらう、そのようなことでも地域貢献ができたらと思います。

 

 


森嶋先生

まだ日が浅いので、地域貢献までは考えられていないのですが、かさぬい教室は自治会館を利用させていただいています。

コロナ感染防止のための換気で、扉を開放して授業をしているのですが、時々、自治会館の利用者の方々が子どもたちの学習の様子を見て「一生懸命、頑張っているね」と声をかけてくれます。

 

自治会館を利用して授業が行われているかさぬい教室

 


森嶋先生

地域の方々が子どもたちに優しい声をかけてくれる、励ましてくれる、このようなコミュニケーションができるのであれば、山口先生のように自治会と協力して地域に貢献できることも、いつか私もしてみたいな、と思いました。

 

 

 


池田先生

地域貢献と言えるほどではないですが、私の教室の下の階は、地元の方々が良く利用されるスーパーで私も利用しています。

そのスーパーは保護者や元教え子も利用しています。

出会ったときには、子どもの悩みや、進学や就職の話など、気楽に話をしてくれます。

 

池田先生の授業の様子

 

 


池田先生

いつも同じ場所、時間に行けば私に会える、良い事やしんどい事でも、気軽に話したり悩みを相談してもらえる、そんな場所や自分でありたいと思います。

 

 

 

ーー「学研のせんせい」という仕事に誇りを持ち、それぞれのやり方で成果を上げておられる姿はもちろん、ご自身のお子さんたちが、お母さんと共に成長しておられることも分かり、あらためて、この仕事の素晴らしさを感じました。

 

まだまだ、お聞きしてみたいことがいっぱいですが、お時間が来たようです。今日はすてきなお話を、本当にありがとうございました。

 

 

 

学研奈良事務局からのメッセージ

 

学研教室関西支社奈良事務局のプロダクトマネージャー
井上朋恵さんと澤田太一さん

 

学研教室の先生は、子どもたちに接すること、何より子どもたちの成長を身近で見守ることができる、とてもやりがいのある仕事です。

 

そして、子育て中の方でもライフスタイルにあわせて教室の運営、子育てをしながら自身も教育者として成長でき、長く続けることもできます。

 

学研の先生になりたい方々には、子どもたちへの熱い思いをしっかり実現していただけるよう、様々な教育研修を充実させており、研修時も、子育てとの両立やライフスタイルなどにあわせながら進め、不安や疑問なども少しでも早く解決できるようサポートをします。

 

月1度の指導者全員参加による定例研修会の様子

 

学研の先生になった後も、先生同士で教室運営や子どもたちへの悩みなどを共有できる交流の場のほか、複数の教室を運営したいなど、新たな挑戦も可能です。

 

学研創業者には「教室は、教材を作って終わりでなく、教材を使うことから始まり、そこが教育の現場になり、子どもたちの居場所になる」という思いがあり、この思いが結果的に地域貢献につながると考えています。私たち学研事務局も、学研の先生の皆さまから日々力をいただいており、より良い教育をめざし様々な地域事業に関わらせていただいております。

 

先輩指導者による新人研修会

 

各教室の様々な運営方法についても、研修会で交流ができます

 

 

学研教室には、地域の学研で育った方が大人になり、そのお子様が、また学研へ通っていただくこともあります。

 

その地域の人や世代をつないでいく一つのハブのような存在となって、地域の人々とともに、長く子どもたちを暖かく見守れる、そのような学研の先生をめざしてほしいと願っています。

 

今、学研の先生に挑戦しようか迷っている方は、ぜひ一歩を踏み出していただけたらと思います。

 

 

▼学研の先生の詳細は、以下をご覧ください

学研は学研教室の先生を募集しています

 

 

 

 

取材協力/株式会社学研エデュケーショナル

企画・取材・記事制作/奈良新聞社

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