「法隆寺の近くです」。他道府県の人に住…
「法隆寺の近くです」。他道府県の人に住所を聞かれたら、こう答えている。実は法隆寺のある斑鳩町の隣町在住なのだが、町名より同寺名を出した方が理解してもらえるのだ。
「世界最古の木造建築」「日本初の世界遺産登録」。近くに住みながら、この高名な寺について詳しい知識がないのは恥ずかしいと、このほど痛感した。
日本に住む知り合いのロシア人女性から、スペインから観光旅行に来ている姉とともに奈良案内をしてほしいと。法隆寺から出発し、奈良市へ入るコースを設定した。
「法隆寺は長くて1時間かな」との想定が大違い。2人とも仏教文化に感動して、次々と質問してくる。「この仏像は何を表しているのか」「五重塔の目的は」。こちらは、しどろもどろ。
スマートフォンで境内の写真を撮りまくったりして時間が経過。「距離があるので、もう夢殿の見学はいいよね」と言うと、2人とも「いいえ、ぜひ見たいです」。
奈良市での予定を大幅に短縮しなければならなかったが、法隆寺の偉大さを認識できた1日だった。もっと勉強して立派な案内人にならなければ。(栄)