今年は、母方の本家の叔父と、亡母の兄、…
今年は、母方の本家の叔父と、亡母の兄、二人の初盆。久しぶりの墓参を予定していたが、長崎県のコロナ感染者数が過去最多の3398人(11日)とあっては、あきらめざるをえなかった。
長崎のお盆は、さだまさしの「精霊(しょううろう)流し」で有名になったが、集落や個人単位で「小船」を作り、故人の好きだった物やお供物を乗せて沖合まで曳(えい)航する。
後に県警幹部となった叔父(母の弟)には「逸話」がある。小学生のころ、お供え物(お菓子?)がほしくて、当時わらで編んだ船を途中で引き止めてしまったらしい。直後から、熱が出て足腰が立たなくなったという。
祈祷師らしき人にみてもらい、“犯行”がバレ、“拝んで”もらって、治まったそうだ。70年以上も前の昭和のお話だが、そんな“武勇伝”が聞けたのも、親せきが集まる場、お盆の行事があったからこそだろう。
墓場では打ち上げ花火などが子どもの楽しみだが、長崎市内などでは爆竹を大量に鳴らして喧(けん)騒の中で船を見送る。
鬼に笑われてもいいから、来年は墓参りに行きたい。(恵)