旧統一教会との関係があいまいなまま、第2次岸田改造内閣が発足した。「政策断行内閣」と強調しているが、果たしてどうか。

　確かに各分野に精通した大臣経験のベテランが目立ち、すぐに仕事をしてもらえそうだ。「三角大福中」時代のような、首相の座を狙う大物が見当たらない。

　それでも昨年の自民党総裁選で戦った高市早苗氏や河野太郎氏が入閣したし、すべてではないが各派閥の長らも党の要職に就いたので、それぞれの仕事ぶりに注目していきたい。

　菅義偉前首相や二階俊博元幹事長は身軽な立場で活動するのか。また常に話題になってきた石破茂氏や小泉進次郎氏の影が薄いのも気になる。

　ともあれ県選出の高市氏の大臣就任は、初入閣の時の興奮はなく、風格さえ感じる。総裁選の時に党員、支持者に訴えてきた政策を、本当に実践できる立場だ。

　ただ旧統一教会系の月刊誌で対談に参加していたことが、問題になりはしないか。新内閣の序列はナンバー2で、安倍元首相の意思を継承する人物とされるだけに、過去を含めて一挙一動に注目が集まる。(治)