京都では「祇園祭」の真っ最中。10年ほ…
京都では「祇園祭」の真っ最中。10年ほど前までのこの時期には、京都市東山区の円山公園音楽堂で、「宵々山コンサート」という野外ライブが行われていた。
1973(昭和48)年に第1回「顔見世コンサート」と銘打ち開幕。世話人・高石ともやさん、ザ・ナターシャー・セブンなどが中心で、ゲストは渥美清さん、永六輔さんらだった。
2011(平成23)年の第30回「ありがとう円山音楽堂」で閉幕。永さん、中津川のフォークシンガー笠木透さん、ゲストの浪曲師・国本武春さん、サプライズ登場で会場全体が拍手で揺れた桂米朝師匠はその後、鬼籍に入られた。
当時は夕方の入場まで野音の周囲で列を作って待つのだが、30代ぐらいの女性が熱中症で倒れた。木陰に移動させて周囲の人々が冷却材や氷水、タオルなどを提供して介抱。夕方には入場できた。
首や脇の下に氷などを当てて冷やしていた。額よりも、太い血管がある部分の冷却が重要なようだ。今なら経口補水液が効果的だろう。
ファンが「やさしさ」を持ち寄った、あの夏の昼下がりの光景を今も時折思い出す。(恵)