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国原譜

「歌書よりも軍書にかなし吉野山」は松尾…

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 「歌書よりも軍書にかなし吉野山」は松尾芭蕉の門人、各務支考の句。吉野山は桜の名所というだけでなく、平安~鎌倉、南北朝時代の歴史の表舞台として、数多くの逸話が残る場所である。

 

 放映中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。源義経登場の際は、逃避行中の吉野でのエピソードにも期待したが、吉野も安宅(あたか)関もなく、いきなり“八州跳び”で平泉へ行ってしまった。

 

 物足りないと思う方は、手前みそながら「奈良新聞デジタル」の歴史文化の特集に「奈良に息づく義経伝説」(全10回)があるので、ご覧頂ければありがたい。

 

 そんな吉野を詠んだ、最近の一句が目に止まった。24日付文化面「拾遺集」の、俳句誌「南柯」4月号(和田桃主宰)の紹介に載った「三万の花の底なる吉野駅」(上田秋霜さん)である。

 

 近鉄吉野線の終着駅、吉野駅は吉野山観光の起点となる場所。登山口であり、ロープウェイもある。

 

 和田さんも称えられていたが、吉野山の歴史、自然、地理が織り込まれた、情景が目に浮かんでくる作品だ。文芸には、うとい筆者だが、心ひかれた。(恵)

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