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国原譜

大安寺で「竹供養」があり、「がん封じ」…

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 大安寺で「竹供養」があり、「がん封じ」の「笹(ささ)酒」が3年ぶりに振る舞われた。ただし、新型コロナ感染予防のため、酒を注ぐ「笹娘」の前にはビニールカーテンを設置。おかわりも「厳禁」で、左党には物足りなかっただろう。

 

 コロナ禍で中止が相次ぐ県内の伝統行事だが、徐々に再開の動きがみられる。一方で、感染が完全に収まらない状況を危惧し、開催を控える行事もまだまだ多い。

 

 後継者不足に悩む地域の民俗行事の場合、1度の中止が存続の危機につながることもある。口頭伝承の行事が多く、途切れた間に古老らが亡くなると、作法を知る人がいなくなるからだ。

 

 春日大社で古儀復興に携わった神主の岡本彰夫さんは、「当たり前の事」ほど後世に残りにくいという。誰もが知る「当たり前の事」は文書などに残すことが少ない。

 

 しかし、機械の発達などで便利な方法を知ると人々は「当たり前の事」を忘れていく。そして、ある日気付くと知る人が誰もいなくなってしまう。

 

 文化は、漫然と過ごすと後世に伝わらない。「当たり前の事」ほど大切にしないと。(法)

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