「圧倒的に地方の時代が来ている」。人材…
「圧倒的に地方の時代が来ている」。人材派遣大手のパソナグループを率いる南部靖之代表は、共同通信のインタビューでそう語った。
パソナは淡路島への機能移転を進めており、4月から現地でのビジネス留学制度もスタートさせる。仕事の効率は東京にいた時より格段に高まったという。
新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されて2年余り。リモートワークの広がりなどで、社員の地方移住を認めたり、機能を地方に移す企業が増えている。
NTTがリモートワークの拠点を全国に整備するほか、ANAホールディングスは配偶者の転勤などで地方移住を希望する社員のため、グループ会社に転籍できる制度を整備している。ヤフーは社員の居住地制限を撤廃した。
総務省が28日に公表した令和3年の人口移動報告でも、東京一極集中は鈍化している。働き方の多様化は、人口移動をさらに加速させることになるだろう。
一時やかましかった首都機能移転はお題目のようになったが、移住する人が増えれば新たな展開も開ける。「地方の時代」のこれからが楽しみだ。 (増)