共に苦しみを乗り越えて新しい年を迎えられたことを喜びたい。3年目となるコロナ禍であるが、外国に比べてよく抑え込んでいる。

　都市封鎖といった極端な防衛措置を取らず、人々の良識を信じた行動が、感染拡大を防いでいるといえる。除夜の鐘に続く初詣も、各所でマスク姿の人出が目につく。

　日本人の国民性が、いい方向に出ているといえよう。そこで日本人とは何かと、ルーツを調べたくなる。飛鳥、奈良時代のことをじっくり学びたいとも思う。

　よく県民よりも他府県の人の方が奈良のことを知っている、などと言われる。身近に歴史的な文物がありすぎて、よその珍しいものに目がいくせいだろう。

　コロナのおかげで、これまで見えなかったことや得たものも多くある。いつになったら収束するといえないなら、前向きにとらえ、工夫した生き方をしたい。

　今年は参院選もある。来年には知事選や統一地方選を控えている。誰にとっても大事な年だ。コロナが簡単に収束しないなら、一人ひとりが何を残し、どんな楽しい思い出を作っていけるか、そんな年にしたい。(治)