過日の宵、近畿地方上空を通過する国際宇宙ステーションを見た。日本人関連を含め、宇宙の話題を見聞きし、話題にすることが日常のことになってきた。

　和歌山県串本町では日本初の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」の建設が順調に進む。同県の情報誌「和(なごみ)」45号で特集されている。

　事業は複数の企業などが出資する会社が運営する。同誌によれば、本年度内の初号機打ち上げを目指していて、発射場から2キロほどしか離れていない見学場もあるらしい。

　元々多様な観光資源がある土地柄だが、新たな旅人に対応する観光関連業も始動。町内小中学校・高校でのワークショップなど、未来を展望した次世代への意識高揚にも取り組む。

　同号ではワーケーションの特集もあり、こうした活用の考えもうかがえる。観光振興や雇用創出、教育活性化など新事業を味わい尽くそうとする気概とわくわく感が伝わってくる。

　県内でも歴史、芸術関連の新施設や、社寺周辺の整備など活用次第で副次的効果を生み出せそうな事業が進行中。分野は違えど近隣に学ばない手はない。(智)