注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

「力学の転換」が全体テーマの県立大学地域…

「力学の転換」が全体テーマの県立大学地域創造研究センターの連続シンポジウムが先日、スタートした。本筋の話とともに、講演者の一人、神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏の今後の働き方に関する話が心に残った。

 氏は、急激な人口減の中で今の子供たちが働き手になる時に言及。複数のなりわいを持ちトータルの収入で暮らす形も広がる、といった趣旨のことを語った。

 副業を認める企業も増えたが、一歩進んだ併業とでも呼べる様態。終身雇用の見直し、勤務時間や労働スタイルにも柔軟性が出てきた時代には十分あり得る姿なのだろう。

 そんな社会では、働き手は高みを目指す縦方向の考え方だけでは足りない。むしろ横方向への興味関心、つながりへの目配りが重要になる。

 一方、従来型の働き方を知る層は自らの価値観の見直しが必要。専業、集中だけでない、社会の変化をしなやかに受け止める寛容さが求められる。

 サステナブル、ダイバーシティーといった言葉、考え方が普遍性を持ちつつある昨今。豊かな暮らしに、より柔らかな思考が不可欠な世がやってくる。(智)

 

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