きょう9月9日は「重陽(ちょうよう)の節句」。中国で昔から縁起が良いとされる陽数(奇数)のうち、最大数の9が重なることから、こう呼ばれるそうだ。

　大変めでたい日として、菊酒を酌み交わして長寿と無病息災を願い、秋の収穫を祝う日、という。「仲間と連れだって居酒屋で」といった思いはあるが、コロナ禍ゆえ今年もまた家で一人酒となる。

　街を歩けば、マスクなしで出歩く高齢者の姿が増えてきた。特に男性が多い。先日は、電車の中で見かけた。ワクチンを打てば大丈夫、と思い込んでいるのだろうか。本人はよくても、周囲の人は身構え、ストレスになる。

　9月9日は「救急の日」でもある。これ以上、医療現場で献身的に奮闘する医師や看護師さんら関係者の負担を増やすようなことは避けるべきだ。救急車が来ても搬送先が見つからず、不幸な結果を招いた事例も多い。

　「明日は我が身」という言葉もある。自分がいつ当事者になってもおかしくない日々が続く。

　マスク着用、手指の消毒や手洗い、せきエチケットなど、できることをしっかりやるしかない。　(恵)