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国原譜

「日本国憲法第7条により、衆議院を解散…

 「日本国憲法第7条により、衆議院を解散する」。コロナ禍が深刻度を増す中、そんな声が議場に響けば、国民の多くが「何をやっているのか」と心の声を上げただろう。

 解散詔書を読み上げるのは議長の役目で、議場には「万歳」の声が湧き起こる。菅義偉首相の9月解散説が浮上し、さすがに万歳はないだろうと思っていたら、政局は首相に宝刀を抜かせなかった。

 解散どころか迷走の揚げ句の退陣劇。衆院選直前に党幹事長の首をすげ替える荒業も幻に終わった。

 主役の退場で政局は回り舞台のように自民党総裁選に移る。忘れてならないのは、ポスト菅を巡って流動化するレースの一方で、国民の置かれた状況は何も変わっていないということだ。

 県内でも一日当たりの感染者数は高止まりの状態が続く。入院病床の占有率は7割を超えた。

 野党的な役目も果たしてきたといわれる自民党の党内派閥だが、領袖を中心にした派閥力学は国民と無縁の所で作用する。国内は災害レベルのコロナ禍にある。総裁選候補には、派閥を超えて国難に当たる覚悟が必要だ。(増)

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