東京五輪開幕から約1週間。大都市圏での新型コロナウイルス新規感染者急増を憂慮しつつも日本代表の活躍、大会に懸けた選手の姿に勝敗を超えて胸を熱くする人も多いことだろう。

　五輪はマイナー競技や新種目の魅力を知る機会でもある。個人的には、県出身の西岡里紗選手が活躍したバスケットボール3人制や急坂、障害物を越えて疾走するマウンテンバイクのスピード感、迫力は新鮮な驚きだった。

　テレビ画面を通して得た競技の楽しさを体感したい気持ちは分かる。男女で金メダル獲得のスケートボードはスクール入会希望者が増えているようだ。

　新型コロナ感染者急増と五輪開催の関連は不明だ。ただ東京パラリンピックを含め、このままでいいのかの論議が再燃する可能性はある。

　基礎疾患などで感染後の重症化が懸念されるパラ選手。開催可否まで議論が及ぶかもしれない。

　パラリンピックには競技の普及拡大と同時に、スポーツを介して障害者と健常者の垣根を下げる側面もある。多くの人の思いがかなうよう、感染拡大抑止に自分ができることを考え、実践したい。(智)