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夏目漱石の小説によく登場する「高等遊民…

 夏目漱石の小説によく登場する「高等遊民」ならぬ「高齢遊民」が最近、目立ってきている。平日に図書館や大型ショッピングセンターで見かける人たちだ。

 日本は今、超高齢化時代を迎えている。リタイアの後、就業しないで老後を生きる年金暮らしの高齢者は、今後ますます増えてくる。

 そこで大きな課題となってくるのが、余暇をどう過ごすかだろう。健康なのに家にこもりきりでは精神的に落ち込む。社会とのつながりを保つため、サークルやボランティアなど活動をするのが理想的だろう。

 といっても、身近に活動の場が見つけられなかったり、個人で過ごす方が気楽な人はいる。そういう人たちが、無料利用できる図書館などで時を過ごすのだろうか。

 このほど、大和高田市役所新庁舎を訪れる機会があり、1階の市民サロンや3階屋外テラスといった市民憩いの場が設けられているのに感銘を受けた。

 これなら、高齢の市民が気兼ねなく、ゆったりとくつろげそう。最新の市庁舎は、重要な行政課題となってきている高齢者居場所づくりのモデルケースになるのでは。(栄)

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