国原譜
7日、奈良公園のシカが男に刃物で殺され…
先日、奈良公園のシカが男に刃物で殺される事件があった。男は「シカが車に体当たりし腹が立った」と供述しているという。
私たちは生物の命を奪うことで日々の糧を得ている。時には害獣として動物を駆除することもあるが、腹立ち紛れに殺すのは許されない。
奈良の鹿愛護会によると本来、ニホンジカは非常に臆病で、人や不審なものに近づくことはない。長年、神の使いとして大切にされ、人になれてしまった奈良のシカゆえの事件だといえる。
同様の悲劇は今回だけではない。観光客らが捨てたプラスチックごみを誤飲して胃の中に溜まって死んだシカや多発する交通事故も、人とシカの近すぎる距離が原因だ。
一時、コロナ禍で観光客が減り、鹿せんべいをもらえないシカが飢えているという誤った情報が広まった。そのため、お菓子やパンなどを与える人が増えているが、健康を害する可能性があり、決してシカのためにはならない。
人になれていても奈良のシカは野生動物だ。人とシカが幸せに暮らすためにも、適度な「ソーシャルディスタンス」が必要だといえる。(法)
私たちは生物の命を奪うことで日々の糧を得ている。時には害獣として動物を駆除することもあるが、腹立ち紛れに殺すのは許されない。
奈良の鹿愛護会によると本来、ニホンジカは非常に臆病で、人や不審なものに近づくことはない。長年、神の使いとして大切にされ、人になれてしまった奈良のシカゆえの事件だといえる。
同様の悲劇は今回だけではない。観光客らが捨てたプラスチックごみを誤飲して胃の中に溜まって死んだシカや多発する交通事故も、人とシカの近すぎる距離が原因だ。
一時、コロナ禍で観光客が減り、鹿せんべいをもらえないシカが飢えているという誤った情報が広まった。そのため、お菓子やパンなどを与える人が増えているが、健康を害する可能性があり、決してシカのためにはならない。
人になれていても奈良のシカは野生動物だ。人とシカが幸せに暮らすためにも、適度な「ソーシャルディスタンス」が必要だといえる。(法)