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国原譜

新型コロナウイルス禍での減収を補うため…

 新型コロナウイルス禍での減収を補うため昼営業を始めた自宅近くの飲食店へ、一人で昼食に出掛けた。小規模店でできる感染防止策をいくつも採り入れていたが、同様の店も緊急事態宣言発令下では一律に制限を受けざるを得ないことを気の毒に感じた。

 開会中の国会では、コロナ後の国の姿も議論される。国際的に遅れが指摘されるデジタル化推進もその一つ。

 ただ昨今の政治状況から、0か1かにならないか懸念が湧く。不可欠な要素ながら、急激で選択肢のない施策は「デジタル難民」を生む可能性が潜む。

 各種データや先進地の例からは、高齢者や低所得者層ほどデジタルになじんでいない姿がうかがえる。昨年の多方面でのリモート、非接触導入の際にも一端が垣間見えた。

 遅れは反面、先進地に学べる利点もある。なじめない人を置き去りにせず声を十分聞くかなど、画一的方向に進まぬよう注視したい。

 不自由を強いられるコロナ禍だが、さまざまな立場の人の気持ちを推察し、行動する機会はより増えたのでは。一人静かに食事をし、そそくさと帰るのもその流れだ。(智)

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