注目記事読者に奈良の地酒プレゼント

国原譜

今、夏の東京五輪が「人類が新型コロナに…

 今、夏の東京五輪が「人類が新型コロナに打ち勝った証し」として盛大に開催できると考えている国民がどれだけいるだろう。

 昨年秋ごろまでは「開催の可否ではなく開催方法の問題」と前向きの見方もあったが、今や英国で確認された変異種も50カ国・地域に広がっている。

 仮にコロナ禍が沈静化しても、世界の祭典である五輪の開催にはよほどの準備と覚悟が必要だ。

 にもかかわらず、18日に行われた菅義偉首相の施政方針演説は従来の方針を繰り返し、「世界中に希望と勇気をお届けできる大会を実現するとの決意の下、準備を進める」とした。

 目標としては理解しても、「本気かね」と首をかしげた国民も多かったろう。コロナ対策にも目新しい内容は乏しく、全体が空疎に聞こえた。

 コロナ対策は安倍前首相から政権を受け継いだ時点で一度見直すべきだったが、継承を掲げたことで先々の破綻につながった。

 菅首相は自他ともに認める地味な政治家だろう。国民も華は求めていない。ただ、「国民のために働く内閣」がどういうものか、自分の言葉でしっかり語ってほしい。(増)

特集記事

人気記事

  • 奈良の逸品 47CLUBに参加している奈良の商店や商品をご紹介
  • 奈良遺産70 奈良新聞創刊70周年プロジェクト
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • 特選ホームページガイド