12日午後、初の大学日本一に輝いた天理大ラグビー部の代表らが来社、社内も喜びにあふれた。テレビで見た、優勝後の松岡主将のあいさつには万感の思いが込められ、聞く人の胸を打った。

　一方、緊急事態宣言の再発令を含め、菅首相が発するメッセージは国民の胸に響かない。国会答弁と同じで、官僚が用意した資料を見ながら淡々としゃべるだけで、発言に重みがない。

　そんなところを国民はよく見ている。共同通信の世論調査によると、菅内閣の支持率は41・3%で、12・7ポイント急落した昨年12月の前回調査から、さらに9・0ポイント下落した。不支持率は42・8%で、10ポイントアップだ。

　不支持の理由は「首相に指導力がない」が41・2%で最多。後手に回りっぱなしのコロナ対応への不信が大きく作用している。首相として、体を張った「覚悟」のようなものが伝わってこないからだろう。

　また、国会議員の「会食のルール」作りは結局、頓挫。そんなに話がしたいなら会議室でやればいい。

　人数の多い少ないではなく国民の意識、生活実態とのズレに気付かないことが問題ではないか。(恵)