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国原譜

川上村の伝統行事「弓祝式」を取材に出掛…

 川上村の伝統行事「弓祝式」を取材に出掛けた記者から写真が送られてきた。かみしもの片袖を脱いだ若者が、力強く弓を引き絞っている。周囲に残る雪が気迫を際立たせていた。

 写真を見て、ほっとしたような気持ちになった。県内で国内初となる新型コロナウイルスの感染者が確認されて間もなく1年。暮らしの風景が様変わりする中、受け継がれる伝統行事を温かく感じる。

 弓祝式は、平安時代、神力を得た村人が、弓で悪霊を退治した伝承にちなむという。放たれた矢は、コロナ退散の祈りとともに的を射た。

 月が変われば節分で、各地の寺社で法要や神事が営まれるが、「密」を生む豆まきは難しそうだ。県内でも感染者は8日に過去最多を更新、9日も45人に達した。

 節分は季節の変わり目で、鬼が生じるという。立春から立冬まで年4回あり、立春前日の2月3日を新たな年の始まりとして鬼追いを行う。

 鬼の生じる節目があるなら退場口もきっとあるはず。国内でもワクチン接種の準備が進む。2月は厳しくとも、今年巡り来るいずれかの節目でコロナ禍が去ってほしい。(増)

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