特集2024年春の高校野球奈良大会速報

国原譜

新型コロナ禍の中、年末年始は自宅で古い…

 新型コロナ禍の中、年末年始は自宅で古い映画を見た。国民的人気シリーズだった「男はつらいよ」の第1作(昭和44年製作)である。

 渥美清演じる露天商の寅さんが全国各地を渡り歩いて、妹の住む生まれ故郷の東京・葛飾柴又に帰ってくる。そこで失恋して再び旅立っていく。

 この筋が後に続く作品でも継承される。山田洋次監督の名演出と主役、脇役陣のツボにはまった演技により、人情味あふれる喜劇に仕上がっている。

 記念すべき第1作のロケ地は本県。浮見堂をバックに写真撮影する際、笠智衆の御前様が「チーズ」を間違えて「バター」と言ってしまうシーンは、後に寅さんのギャグとして定着した。

 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が1都3県の首都圏で7日に発令される予定。今なら東京人の寅さんは全国各地を巡れないだろう。嫌な世の中になった。

 医療崩壊が懸念されているが、政府、国会の新型コロナ対策は、後手後手に回っている気がしてならない。くれぐれも悲劇「国民はつらいよ」のシリーズにならないようにしてもらいたい。(栄)

特集記事

人気記事

  • 奈良の逸品 47CLUBに参加している奈良の商店や商品をご紹介
  • 奈良遺産70 奈良新聞創刊70周年プロジェクト
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • 特選ホームページガイド