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国原譜

書店、文具店の売り場に並んだカレンダー…

 書店、文具店の売り場に並んだカレンダーや手帳。そんな風景を目にすると、つい思い出してしまう言葉がある。来年のことを言うと鬼が笑う。

 手元の故事ことわざ辞典には「予知できない来年のことを言えば鬼が笑う。将来のことは予測しがたいことをたとえて言う」と説明がある。

 どこかシニカルで冷めた表現といえそうだが、新型コロナウイルス感染症に翻弄された今年を振り返れば、なるほどと納得もする。この状況を昨年末に予見できた人がいたろうか。

 56年ぶりの東京オリンピック開催に向けた各種の取り組み、増加を続ける訪日外国人を背景にした景気浮揚が、コロナ禍でふつりと切れた。

 当てが外れたと残念がるだけでは済まない深刻な状況。感染症による死者数は全世界で130万人以上、国内も2千人に近づいている。どこかで鬼が笑っているとしたら恐ろしい。

 鬼でも神でもない人間に将来を確実に見通す力はないが、ただ予定するだけでなく目標を立てて達成に努力すれば実現性が高まり鬼に笑われずに済むかも。そんな願いも込めて令和3年の手帳を買った。(松)

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