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金曜時評

「横断歩道」を意識 - 編集委員 辻 恵介

 「秋の交通安全運動」が終わったが、運動期間にかかわらず無事故無違反はみんなの願い。そこで、日ごろ車を運転している時に感じていることを書いてみたい。

 まずは車間距離の取り方。交差点で停車し信号待ちしている時、自分の車と、前の車との間の距離を、必要以上に開けている運転手がたまに見られる。車2台分ぐらい開けている時もある。前方の交差点と後方の交差点の距離が長くない場合、後続の車が本線上に入り切れず、対向車線にまたがったりしてヒヤリとさせられる。

 運転手が自分の車の前後の状況をよく観察していれば、予期しない余計な渋滞も防ぐことができる。車の流れというものを常に意識しながら、運転したいものだ。

 次に多く見られるのが、交差点で対向車線の右折レーンにいる車のマナーの悪さ。

 交差点で信号が変わり筆者の前の車(先頭車)が左折し、筆者が直進するため発車したとしよう。左折車の陰から、対向車線の右折レーンにいるはずの車が飛び出してくる事例に何回も遭遇している。左折車が何らかの理由で徐行した場合など、右折車と筆者の車が衝突する危険性だってあり、怖い。

 また、自動車教習所の講習で聞いた「奈良では“サンキュー事故”が多い」という話も時折思い出す。右折時、道をあけてくれた対向車に感謝しながら曲がる時、渋滞の車列の陰からバイクなどが突然出て来て、事故が起きやすいということだった。慌てずに、徐行しながら進めば、事故は回避できるだろう。

 一方、JAF(日本自動車連盟)は「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査」の令和2年版の結果を16日に発表した。昨年よりほんの少し改善したが、依然として約8割の車が止まらないという現実を、ドライバーは真摯(し)に受け止める必要があろう。

 全国平均は21・30%(昨年は17・01%)で、奈良県は19・00%で全国で27位。1位の長野県は72・40%。2位は兵庫県の57・10%。最下位は宮城県で5・70%。

 ドライバーが、横断歩道の存在を常に意識しながら運転すれば、改善はできるし、事故を減らすことにつながる。大人の歩行者も、恥ずかしがらずに手を挙げて渡る意思を示すことをお願いしたい。

 事故や交通トラブルを未然に防ぐためには、ドライバーのさらなるマナー向上と気配りが必要だ。車の流れや歩行者の動きをよく見ながら、安全運転を心掛けたい。

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