「寒くなりましたね」という言葉が交わされる。ついこの間までクーラーをつけていたことを思うと、秋を楽しめるかと心配する。

　GoToキャンペーンで、観光地・奈良でも観光バスが目につき、人の動きも少し回復してきたような気がする。社寺の伝統行事も縮小しながら行われている。

　民間のイベントも中止よりも、コロナ対策をした上で開催されることが多い。例年なら、秋の大和路観光を大いに宣伝して、観光客を呼び込むところだ。

　平城宮跡では恒例となった天平祭が、そして奈良国立博物館では正倉院展が始まる。毎年、楽しみにしている人も多いだけに、マスク着用で楽しんでもらいたい。

　そんな中で、熱い舌戦を繰り広げている葛城市長選は、現職と有力新人2人が、あすの投票日に向けて奮闘している。市民の関心も高いが、候補者の声がどこまで届いているか。

　コロナ禍での選挙戦で、候補者も有権者も戸惑いはあろうが、葛城市の未来を誰に託すかという大事な選挙だ。いろいろな情報が聞こえてくるが、きょう最後の訴えが市民に伝わるかで決まる。(治)