特集2024年春の高校野球奈良大会速報

国原譜

朝夕、随分と冷え込んできた。猛暑の夏に…

 朝夕、随分と冷え込んできた。猛暑の夏には日陰を探しながら歩いていたのに、今では日なたを探して歩いている自分がいる。季節は急に冬へと向かいそうな気配だ。

 街を歩けば、キンモクセイの香りが、あちこちの民家から漂ってくる。JR奈良駅西側の街路では、ハナミズキの赤い実がきれいな輝きを放っていた。コロナ禍の日々を、ひと時忘れさせてくれる、のどかな風景だ。

 一方、田んぼでは大変なことが起きている。害虫「トビイロウンカ」による被害だ(9日付1面既報)。ウンカに水分を吸われた稲が広範囲で枯れる「坪枯れ」が、県内各地で急増している。

 県病害虫防除所(桜井市)の10月2日の全県調査では、奈良盆地(平坦部)の52・9%の水田で被害が確認され、中和地区での被害が目立つ、という。

 大陸からの飛来数が例年になく多く、農薬が効かないとの報告も寄せられているようだ。収穫を前に、苦労して育てた稲が枯れていく光景は、生産者にとってはたまらない、悪夢のようなものであろう。

 早期の収穫と、来年に向けた対策の確立が求められている。(恵)

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