国原譜

 高松塚古墳壁画(国宝)の公開が明日香村の仮設修理施設で行われている。カビなどの被害で傷んだ壁画の約12年間に及ぶ修理の完了後初めてだ。

 公開は定員約700人に対し約4500人が応募する相変わらずの人気。筆者は抽選に外れて「飛鳥美人」との対面はならなかったが、久しぶりに古墳の現地に足を運んた。

 古墳は墳丘を忠実に復元。芝生を植栽するなど美しく整備されているが何度行っても違和感を感じる。その理由は、墳丘の中に本来あるべき石室がないことを分かって見るからだろう。

 文化庁は当初、修理完了後に壁画を墳丘へ戻す方針だったが現時点では断念。墳丘に戻せば再びカビなどの被害が生じる可能性が高く、やむを得ない判断といえる。

 ただ、考古学の原則である「遺跡の現地保存」の観点からも、壁画は古墳とセットで考えるべきだ。今後の課題といえる壁画の保存施設も古墳の近くが望ましい。

 施設には壁画だけなく、石室解体で得られた貴重な資料の展示も必要。貴重な文化財を後世に伝えるためにわれわれが果たすべき役割といえる。(法)

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