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国原譜

「国原」7月17日山下 

 骨董品などを鑑定する人気テレビ番組がある。自慢のコレクションを視聴者が持ち込み、専門家に価値を判断してもらう趣向だ。

 大枚をはたいて手に入れた自慢の品がガラクタだったり、無料でもらったものがお宝だったりする意外性が面白い。美術や歴史の勉強にもなるので毎回楽しみにしている。

 ただ、絵画や陶磁器などの微妙な細部はテレビ画面では分からない。いわゆる目利きの視聴者でも、番組を見るだけでは、真贋の見極めは難しいのではないだろうか。

 奈良市の大和文華館で開館60周年記念の「コレクションの歩み展I」が開かれている。国宝4件、重要文化財17件をはじめとする同館の名品が一堂に会している。

 埴輪(はにわ)から絵画、陶磁器、工芸品など、いまさら鑑定するまでもない傑作が並んでいる。専門家でも目利きでもないが、それぞれ本物の持つ奥深さや空気感は伝わってきた。

 「審美眼を育てるためには、できるだけ数多くの本物を見ること」という。有名な国宝・松浦屏風を前に「いったいどのくらいの値段がつくのか」と頭をよぎるのは雑念かも。(栄)

 

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