これは第2波なのか。新型コロナウイルスの新たな感染確認が県内でも続発。予断や風評に流されず、気を引き締め直して状況変化に備えたい。

　6月中の小康状態を挟んでウイルスが再び動き出した場所は病院そして高校。入院患者や生徒らPCR検査の対象は計2千人以上に達する。

　県内で実施された同検査は7月6日までで約4400人。今回は多数が利用する施設で患者が発生、検査能力の向上もあって数字が急増。感染防止対策が次の段階に入った印象だ。

　そんな中で荒井知事は移動制限などについて、今後は一律的な対応から発生事例に基づく限定的な自粛、個別注意に切り替える姿勢を表明。

　県が目指す「感染症の感染拡大防止と社会活動正常化・経済活動活性化の両立」推進を前面に押し出した格好だが、対象の区分や重点化の周知徹底には強い広報力も求められそう。

　より分かりやすく迅速に、注目度を高めた情報提供を。もちろん誤解や差別につながることは決して許されないが、既に動き出した感もある「第2波」を迎え撃つために行政と政治の発信力に期待する。(松)