国原譜
まさに重要文化財級のコメディーではない…
まさに重要文化財級のコメディーではないだろうか。半世紀以上前のテレビ番組「てなもんや三度笠」を見る機会があり、職人芸を堪能した。
高齢者なら、懐かしい題名だろう。朝日放送が昭和37年から43年まで製作。藤田まこと演じる渡世人と小坊主・白木みのるが、全国を旅して騒動を巻き起こす。関西地区では最高視聴率64・8%を記録。
現在のように録画による編集作業がない。ホールでの公開収録を、ほぼそのまま放映する生本番スタイル。にもかかわらず、演出、演技、アクションが見事に決まっている。
藤田、白木らレギュラー陣のほか、毎回当時のコメディアン、漫才師、歌手、俳優らがゲスト出演しているが、違和感なく舞台に溶け込んでいるのが驚きだ。
子どもだった当時は分からなかった。滑稽な笑いの奥にあった芸達者による真剣勝負のすごみを。編集技術の進歩した現在ではなかなかお目にかかれない。
ミスしても後で映像に細工できるから、と、技術の進歩は逆に緊張感の欠如、芸の退化につながっている場合があるのでは。これはテレビ番組だけではない。(栄)
高齢者なら、懐かしい題名だろう。朝日放送が昭和37年から43年まで製作。藤田まこと演じる渡世人と小坊主・白木みのるが、全国を旅して騒動を巻き起こす。関西地区では最高視聴率64・8%を記録。
現在のように録画による編集作業がない。ホールでの公開収録を、ほぼそのまま放映する生本番スタイル。にもかかわらず、演出、演技、アクションが見事に決まっている。
藤田、白木らレギュラー陣のほか、毎回当時のコメディアン、漫才師、歌手、俳優らがゲスト出演しているが、違和感なく舞台に溶け込んでいるのが驚きだ。
子どもだった当時は分からなかった。滑稽な笑いの奥にあった芸達者による真剣勝負のすごみを。編集技術の進歩した現在ではなかなかお目にかかれない。
ミスしても後で映像に細工できるから、と、技術の進歩は逆に緊張感の欠如、芸の退化につながっている場合があるのでは。これはテレビ番組だけではない。(栄)