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国原譜

地味な衣料ながら、毎日の生活になくてはならない靴下…

地味な衣料ながら、毎日の生活になくてはならない靴下。縁の下の力持ちともいえる。「生産量日本一」を誇る広陵町に靴下博物館がオープンした。

 町の靴下生産は、明治43年に馬見村(現広陵町)疋相の吉井泰治郎が手回しの編み立て機を購入し、木綿の機織りに代わる農家の副業として開始したという。

 戦後、地場産業として飛躍的に発展した。博物館は町内のオリジナル商品を扱う事業者の商品を展示しているほか、日本と町内の靴下作りの歴史年表や生産の行程を紹介。7月からは販売も開始する。

 シルク、コットンの自然素材や5本指の健康靴下などさまざまな種類の商品が並び、濃淡、鮮やかな色彩が目を引く。「真におしゃれな人は(一見目立たない)靴下に凝る」ともいわれるのも納得だ。

 随分前になるが、県産の靴下を扱っている小売りの人に聞いた話だ。海外赴任中の娘に、日本から欠かさず靴下を送り続けている常連客がいた。

 「日本の靴下は良質で、洗濯しても伸びないといって喜ぶのです」。小さな靴下に、古里の母のぬくもりも込めることができたのだろう。(栄)

 

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