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国原譜

コロナ禍の、どさくさにまぎれこませるよう…

コロナ禍の、どさくさにまぎれこませるように国会に出された検察庁法改正案は、国民世論や検察OBらの猛反発を受けて与党は成立を断念していた。

 この法案の発端は、定年延長はできないとしていた検察庁法の解釈を、強引に閣議決定という異例の形で変更し、東京高検の黒川弘務検事長の定年を8月まで延ばしたことに始まる。

 野党の「改正案は黒川氏の定年延長を後付けで正当化するもの」との批判に対し、安倍政権は「余人をもって代えがたい職務遂行能力…」などと主張。だが法を守るべきその立派な人物が、賭けマージャンで辞任とは…。

 しかも「緊急事態宣言」下という、国民が辛抱の日々を送っている時期の出来事。弁解の余地はない。だが超甘い「訓告」処分の上、退職金が7千万円などと言われると、聞き流す気にはなれない。

 コロナ対策に専念すべき時に、同法案を出して結果的に混乱に拍車をかける事態を招いた政権の責任は重い。

 今の政治家や官僚たちに欠けているのは先を見通す想像力。アベノマスクが届かないうちに市中には不織布マスクが並び始めた。(恵)

 

 

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